代表挨拶

黒丸 尊治
セラとぴあ代表

私自身も医師として医療現場に身をおいていますが、医療従事者とて、一般の人と同様、仕事での悩みをはじめとし、職場や家庭での人間関係の問題など様々な悩みや問題を抱えています。にもかかわらず、自分は人をケアし、人を癒す専門家だという立場上、自分自身の問題は、自分で解決しなければいけないと知らず知らずのうちに思ってしまってしまうところがあります。特に一番患者さんと関わる時間が多い看護師はその傾向が強いように感じています。

本当はケアを提供する人自身が実はケアを必要としているにもかかわらず、ケアを受けられていないという現実。これは当然、私自身にも言えることです。そこで、今までのカウンセリング経験を活かし、本来はケアが必要であるにもかかわらず、ケアがうけられない看護師の方々に気軽に来てもらえるカウンセリングルームを作ることを思い立ちました。

セラとぴあのカウンセリングは一般的なカウンセリングとは違い、問題の原因を探るのではなく、希望や可能性に焦点を当てたアプローチを中心に置いています。また担当のカウンセラーは医療関係者だけでなく、様々な分野の専門家がそろっているので、看護師特有の悩みだけでなく、一般的な悩みまで幅広く対応できます。

セラとぴあで、一人でも多くの看護師の方が癒され、自分の悩みや問題が解決される、きっかけとなればと願っております。

運営責任者紹介

市岡めぐみ

ホリスティックコミュニケーション認定セラピスト
インド中央政府公認ヨーガセラピスト

2009年よりヨーガ療法士として心身の不調を抱えている方ためのヨーガセラピー(ヨーガ、カウンセリング、瞑想)を始める。また、滋賀県高等教育相談研究会「基礎講座」(ストレスマネジメント)や、東海准看護師のつどい講座(心と身体の関係)などを担当。また8年間、大高クリニック(心療内科・精神科)デイケア「木のうた」ヨーガ担当。

2012年より黒丸のセミナーでカウンセリングや心の治癒力を学び、現在は黒丸のアシスタントとしてHolistic Communication Cardを開発し、事務局として黒丸のYoutubeなどの制作をはじめ、セミナーの合宿などを取り仕切っている。

またプライベートでは高野山大学大学院修士課程在籍し、密教の心の捉え方や働かせ方を現代に活かすための研究を続けている。

事業概要

事業所名 セラとぴあ
代表 黒丸尊治
所属カウンセラー 7名
事務所在地 〒522-0041滋賀県彦根市平田町256Nasu2 303号
e-mailinfo@seratopia.net
事業内容
  • オンラインカウンセリング

  • セラピスト育成講座(HoliticCommunicationCardベーシックコース)

セラとぴあ設立までのエピソード

Q. ホリスティックコミュニケーションとはなんですか?

代表の黒丸は学生時代から現在に至るまで、心と身体はつながっており(心身相関)、病気や症状を治す根本の力は自然治癒力だという考えが基本にあります。

そのため心療内科時代も者さんが希望する以外はほとんど薬を使うことはなく、治療の中心をコミュニケーションや心理療法に置いていました。

それは、患者さんとのコミュニケーションを通して、安心感や信頼感、期待感、希望、可能性といった思いを持ってもらえるようなかかわりをするというものです。

もちろん、患者さんは黒丸の治療によって良くなったとも言えるかもしれませんが、それは、あくまでも「きっかけ」に過ぎません。

症状を改善させた根本の力は、明らかに患者さん自分自身の心でです。黒丸はそうした心が持っている根本的な力のことを「心の治癒力」と呼んでいます。

その「心の治癒力」が上手に引き出されると、患者さんの心の状態や態度が自ずと変わってきます。その力を引き出すために試行錯誤しながら磨き上げられたのがホリスティックコミュニケーションです。

一般的にカウンセリングというと傾聴や受容、共感に重きが置かれていますが、をコミュニケーションは質問を多用します。なぜなら黒丸の目的はあくまでも、患者さんの症状を治すことだったからです。それは一見、普通の質問に見えますが、無意識にが持つ肯定的な力に働きかけるための質問です。

患者さんが話すことをただ聴くだけではなく、質問を通してコミュニケーションしながら心の治癒力を呼びさましていくのがホリスティックコミュニケーションなのです。

Q. なぜホリスティックコミュニケーション実践セミナーを始めたのですか?

黒丸は十数年の心療内科医を経て、現在は緩和ケア医として日々患者さんト向き合っていますが、緩和ケア医になってからも、心理療法やコミュニケーションへの関心は薄れることはありませんでした。

本を出版したこともあり、黒丸のコミュニケーション法を学びたいと言ってくださる方もありましたが、なにより、黒丸自身が自分のコミュニケーションスキルを多くの人に活用してもらいたいと思い、アロマセラピストや鍼灸師、整体師といった、セラピストや治療家を対象にセミナーがスタートしました。

なぜなら、彼ら彼女らのほとんどが、アロマや鍼灸、整体といった手技によって症状が改善すると思っており、コミュニケーションにより「心の治癒力」が引き出された結果、症状が改善されているという側面もあることをほとんど理解していなかったからです。

ですから、セラピーの効果を最大限に高めるためにも、先ずは、その現実を知ってもらい、さらに「心の治癒力」をうまく引き出すコミュニケーションや関わり方を学び、その考え方やテクニックを仕事にも取り込んでもえらればと思い、実践セミナーを始めました。

実践セミナーを始めてから15年近く月日が流れました。その間に延べ1000人以上の方が受講してくださり、今では看護師の方を始めと知る医療従事者の方も、たくさん受講してくださっています。

Q.なぜセラとぴあを始めたのですか?

実践セミナーを受講生は自分の仕事に活かしたいと思い参加する看護師や医療従事者、セラピストがほとんどです。その人たちが、実はたくさんの悩みや問題を抱えていることに気づいたのです。

ケアする側の人と言っても一人の人間なので、悩みがあるのは当然なのですが、問題なのは、人を癒すという立場であるがゆえに、普段はその事実が覆い隠され、あまり表に出てこないということです。

セミナーを通して、心身のケアを専門とする癒しのプロでも、実は、自分の問題となると、なかなか解決できないという現実があるのです。それは医師である黒丸もですし、セラピストとして活動していた市岡にもも言えることでした。

ではなぜ、看護師を対象にしたのかと言うと、黒丸自身が日々一番関わるのが看護師です。また運営責任者の市岡の母が看護師であったことも大きな要因でした。

看護師も一般の人と同様、仕事での悩みをはじめとし、職場や家庭での人間関係の問題など様々な悩みや問題を抱えているからです。

スタッフがやる気を出してくれない、早く帰りたいのに仕事が終わらない、夫(妻)と、つい喧嘩になってしまう等々、たくさんの悩みを持っています。

にもかかわらず、病気や怪我、時には死を目の前にする人をケアしするという立場上、自分自身の問題は後回しになり、自分で解決しなければいけないと知らず知らずのうちに思ってしまってしまうところがあります。

肉体的にも精神的にも過度な負担がかかる看護師自身が実はケアを必要としているにもかかわらず、ケアを受けられていないという現実があるのです。

私たちには臨床で磨き上げたノウハウと、セミナーを通してこうした看護師の悩みを解決してきたノウハウがあります。だからこそ、「セラとぴあ」が看護師の心のケアやサポートを行えばいいと思ったのです。

Q. 今後はどのような活動を予定されいますか?

2025年からは多死社会を迎えると言われています。そうした状況の中で看護師だけでなく、ケアギバーに従事している方の精神的・肉体的・時間的な負担は増すばかりです。

今後は医療従事者やセラピスト、療法家、カウンセラー、ソーシャルワーカー、福祉や支援、相談業務に携わる人ケアギバーとはケアを提供する人など、身体的援助としてのケアだけではなく、心理的援助としてのケアを提供する方への全般的なサポートができるようにEAPなど体制を整えていきたいと思っています。

医療や福祉などの大きな枠組みを変えていくことは重要なことですが、時間がかかるのが実際です。しかし待ったなしに現実はやってきます。

だからといって、何もできないわけではありません。私たちには誰もが持っている心の治癒力を引き出すノウハウがあります。そのノウハウを使い一人でも多くのケアギバーの方の力になれるように、これからも挑戦し研鑽していきます。